高血圧とは
血圧がある一定範囲を超えて慢性的に高く維持されている状態を高血圧(高血圧症)と言います。自覚症状が現れにくいこともあり、治療に取り組む方はあまり多く見受けられませんが、日本人のおよそ3人に1人が高血圧と言われています。
主な原因として考えられているのが、肥満・過食、飲酒・喫煙、塩分の過剰摂取、運動不足、ストレスなどです。なお高血圧と判断される数値は、外来時測定で最高血圧が140mmHg以上、最低血圧が90mmHg以上です。
血圧の数値が常に高く維持された状態にあると、血管壁が圧力でダメージを受け続けることになります。すると血管壁が厚くなったり、硬くなるなどして血管の柔軟性が失われていき、動脈硬化を招くようになります。その結果、狭心症や心筋梗塞、脳卒中、腎臓病などを起こしやすくなります。
治療は血圧を下げることを目的に行いますが、主な内容は食事療法と運動療法です。食事面では1日6g未満の減塩に努めるほか、魚や野菜を中心にしたバランスのとれた食生活を心がけます。そして適度な運動(1日30分程度の有酸素運動)を継続的に行いながら適正な体重にするといった生活習慣の改善を行います。また、食事や運動だけでは改善効果があまりみられない場合は、降圧薬などによる薬物療法が行われます。医師から薬を処方された場合は、指示通りにきちんと服用してください。